40代女性のための調味料「さしすせそ」使い方ガイド 完全版 ― 味つけではなく、”整える”ための5つの基本【保存版】

③【食・オーガニック・健康食】

料理の基本として知られる「さしすせそ」。

(砂糖)、(塩)、(酢)、(しょうゆ)、(みそ)。

学校の家庭科で習った記憶はあるけれど、「なぜこの順番なのか」「それぞれが何をしているのか」まで意識したことは、あまりなかったかもしれません。

40代になって、料理に対する向き合い方が少し変わりました。

若い頃は「レシピどおりに作ること」が目標でした。でも今は、「この調味料は、何をしてくれているんだろう?」と考えるようになったのです。

調味料は、味をつけるためだけのものじゃない

調べていくうちに気づいたのは、5つの基本調味料が、それぞれまったく違う役割を持っているということでした。

味をつけるだけでなく ― 素材をやわらかくする。臭みを取る。色を美しく保つ。保存性を高める。そして、味を”整える”

つまり、さしすせそは「調味料」であると同時に、「調理の道具」でもあるのです。

「さしすせそ」の順番には、理由がある

この並びは、単なる語呂合わせではありません。調味料を加える順番を表しているとされます。

砂糖が先で、塩が後なのは、砂糖の分子が塩より大きく、後から入れると染み込みにくくなるため。酢・しょうゆ・みそが最後なのは、香りが飛びやすく、加熱しすぎると風味が損なわれるためです。

昔の人は、経験の中からこの順番を見つけ出しました。その知恵を知るだけで、いつもの料理が少し変わります。

この記事では、5つの調味料それぞれの役割と、暮らしに活かすコツをまとめました。

特別なテクニックではなく、”知っているだけで料理が変わる”小さな知恵として、読んでいただけたらうれしいです。

「さしすせそ」早見表

調味料主な役割加えるタイミング
さ・砂糖甘み・コク・食材をやわらかく最初に
し・塩旨みを引き出す・下処理・色を保つ砂糖の後
す・酢味を整える・変色防止・保存性後半に
せ・しょうゆ香り・色・臭み取り仕上げ近くに
そ・みそ発酵の旨み・コク火を止める直前に

さ・砂糖 ― 甘さだけじゃない、整える力

40代になると、体の変化や健康への意識から「砂糖=悪者」と考えがちです。

けれど私は、砂糖にも心と体を”整える”力があると感じるようになりました。

味をまとめ、奥行きをつくる

砂糖は単なる甘味料ではなく、料理全体の味をまとめ、奥行きとコクをもたらす存在です。

たとえば、肉じゃがやかぼちゃの煮物にひとさじ加えるだけで、塩や醤油の塩味が丸くなり、食材の旨みがぐっと引き立ちます。

他の調味料の”橋渡し”のような役割を果たしてくれるのです。

また、味に「余白」が生まれることで、心にもほっとゆとりが生まれる ― そんな感覚も、40代の今だからこそ大切にしたいと感じています。

食材をやわらかく整える

砂糖には、食材をやわらかくする作用があります。

肉や豆などを煮込むときに最初に砂糖を加えると、水分が保たれ、ふっくらとした仕上がりに。

これは、砂糖がタンパク質の変性を和らげる働きによるものとされています。「さしすせそ」で砂糖が最初に来るのは、この働きを活かすためでもあります。

保存性を高める、浸透圧の知恵

砂糖にも、塩と同じく浸透圧を利用して水分を引き出す働きがあります。

果物のコンポートや梅シロップなどに使えば、日持ちもして、日々の食卓にちょっとした余裕が生まれます。

昔ながらの保存食に砂糖が欠かせないのも、この働きゆえ。40代の私たちにとって「無理をしない備え」として、賢く取り入れていきたい習慣です。

ツヤと照りが、食卓を整える

和え物や煮物に美しいツヤを与えるのも、砂糖の大切な働きのひとつ。

いんげんの胡麻和えや照り焼きなど、見た目がぱっと華やかになることで、食欲が増し、食卓の雰囲気も明るくなります。

40代になってから、私は「料理の見た目が気持ちを整える力」を実感するようになりました。

私が選んできた砂糖の変遷

長く愛用していたのは、きび糖。まろやかな甘さとコク、自然に近い風味が気に入っていて、煮物やお菓子作りによく使っていました。

その後、冷えや体調を意識するようになり、最近はてんさい糖へと切り替えました。

てんさい糖の原料「てん菜」は寒冷地で育つ植物。体を冷やしにくく、オリゴ糖が腸内環境にもやさしく働いてくれると言われています。

粉末タイプはさらさらと溶けやすく、蒸しパンやクッキーなどにも使いやすいのが魅力。甘さそのものが控えめで、料理にもお菓子にもすっと馴染みます。

砂糖は、控えるべきものではなく、整えるために使いたい調味料。

40代の今、私は「引き算するように整える」砂糖の使い方を心がけています。

し・塩 ― 足すのではなく、整える

塩には、味を単に「しょっぱく」するだけでなく、素材そのものの旨みを引き出す力があります。

煮物や炒め物、スープでも、少量の塩が加わることで、ぼんやりした味がキリッと引き締まり、味に奥行きが生まれます。

たとえば、野菜炒めの下味にほんのひとつまみの塩を加えるだけで、野菜の甘みがぐっと引き立ちます。

逆に、塩が足りないと、いくら他の調味料を加えても味がぼやけたままになることも。

臭み・ぬめり・あくを取る

塩は、食材の下処理でも大活躍します。

肉や魚に塩を振ってしばらく置くと、余分な水分や臭みを引き出し、食材の質を高めてくれます。

◎ 白菜の塩もみ

私がよく使うテクニックのひとつが、これです。

鍋にそのまま入れると酸味や雑味が気になる白菜も、刻んで塩をまぶして10分ほど置いてから水分を絞ると、すっきりした味わいに。

余計な水分が抜けることで、スープも濁らず、全体の仕上がりがぐっと上品になります。

保存性を高める、昔ながらの知恵

塩には、微生物の繁殖を抑える働きもあり、保存性を高める役割も担っています。これは、漬物や塩蔵品、干物など、昔からの保存食文化に根ざしています。

きゅうりや大根を塩もみすることで日持ちが良くなり、冷蔵庫で数日おいしく楽しめます。忙しい日の常備菜としても便利で、旬の野菜を無駄なく使いきれるのも魅力です。

色を美しく保つ

塩には、食材の色を鮮やかに保つ働きもあります。

野菜を茹でる際に塩を少量加えると、緑がパッと鮮やかに。ブロッコリーやスナップえんどうは、塩を加えた熱湯で茹でると、彩りが生き生きとし、食卓が華やぎます。

減塩よりも、「良質な塩を適量」

年齢を重ねると、「減塩」が気になる方も多いと思います。

けれど、無理に味を薄くするよりも、良質な塩を適量使うことが、心地よい食事への近道です。

私が6年以上愛用しているのは、海水から丁寧に作られた自然塩。塩味に角がなく、素材の味をまろやかに引き立ててくれます。

塩だけでにぎったおにぎりが驚くほどおいしいのは、この塩の力。シンプルだからこそ素材と塩のバランスが重要で、本当においしい塩は、少量でも味を整えてくれるのです。

塩は、素材の味を「足す」のではなく、「整える」調味料。

40代からは、料理に余白を残すような、ちょうどよい味の整え方を意識したいものです。

す・酢 ― 刺激ではなく、調和

「酸っぱい=刺激が強い」と感じて、なんとなく控えてしまう方も多いかもしれません。

けれど、酢は実はとても”やさしい調味料”。料理の味を整え、食材を清め、健康をそっと支えてくれる力を持っています。

味を「引き締める」だけでなく「整える」

たとえば、こってりとした肉料理にひとさじの酢を加えると、脂っこさが和らぎ、全体の味が軽やかにまとまります。

また、酸味は“味覚のリセット”にも効果的。副菜の酢の物やドレッシングは、次の一口をおいしく感じさせてくれます。

40代になると、食の好みや体調の変化で「重たい味」が少しつらくなることも。そんな時、酢のさっぱりとした酸味が、食卓に心地よい風を運んでくれます。

変色防止と、清潔さを支える裏方の力

れんこんやごぼうを酢水につけると、変色を防ぎ、白く美しい仕上がりに。ゆで野菜にひとさじ加えるだけで、アクが和らぎ、色鮮やかになります。

さらに、酢の持つ抗菌作用はお弁当づくりにも心強い味方。酢を加えた酢飯や、南蛮漬け、マリネなどは、保存性を高めながら安心感を添えてくれます。

“目に見えない清潔さ”を支えるのも、酢のやさしい働きです。

魚の臭み取りと、保存の知恵

魚料理に酢を使うと、臭みを抑え、素材の味を引き立ててくれます。しめさばや南蛮漬けのように、下処理や仕上げに使うと風味がすっきり。

季節の野菜を使ったピクルスや甘酢漬け、らっきょうなどの保存食は、40代の暮らしに「無理のない備え」としてもおすすめです。

たんぱく質を、やさしく締めながら整える

酢には、たんぱく質を引き締める凝固作用があります。

ゆで卵を作るときに少し加えると殻がむきやすくなったり、魚の煮つけに加えると身が崩れにくくなったり。また、肉を酢に軽く漬けておくと、筋繊維がやわらぎ、ふっくら仕上がります。

料理に深みを出すだけでなく、仕上がりの美しさや口当たりまで整えてくれるのです。

40代にうれしい、酢の働き

酢には、血糖値の上昇をゆるやかにし、疲労回復を助ける働きがあるとされています。また、体内の余分なナトリウムの排出を促し、むくみやすい体をすっきり整える効果も期待されています。

朝の水や白湯に小さじ1のりんご酢を加える。食後に酢ドリンクを少し楽しむ ― そんなふうに、暮らしに小さく取り入れるのがおすすめです。

私が普段使っているのは、原材料がシンプルな有機の純米酢。やさしい酸味とまろやかな香りで、酢の物やマリネはもちろん、煮物やスープにも自然に馴染みます。

小さな瓶サイズを選ぶと、酸化しにくく、いつでも新鮮な香りを楽しめるのもポイントです。

40代の今だからこそ、「刺激」ではなく「調和」としての酸味を楽しむ。

せ・しょうゆ ― 味・色・保存を支える万能選手

しょうゆは日本の食卓に欠かせない調味料。色付けや香り付けを通じて、料理全体の印象を華やかにする力があります。

たとえば、煮物に少量加えるだけで、素材が引き締まり、食欲をそそる香ばしい香りが広がります。

また、しょうゆは素材の臭みをやわらげる効果も。魚や鶏肉の臭みが気になるときに下味として使うと、料理の仕上がりがぐっとやさしくなります。

さらに、素材の水分を引き出すことで食感を調整。 野菜がふっくらと柔らかく煮えるのも、この効果のおかげです。

料理教室で学んだ、「しょうゆを使った水切り」

私が料理教室で感動したのは、ほうれん草のおひたしの水切りにしょうゆを使う方法です。

茹でてざるにあげたほうれん草に小さじ1杯のしょうゆをかけて、さらにぎゅっと水を切る。

この「しょうゆが呼び水になる」ことで、余分な水分がしっかりと抜けて、味が染み込みやすくなるのです。

このひと手間で、仕上がりの味わいや食感がぐっと良くなるのは驚きでした。忙しい毎日でも、こんな小さな工夫を取り入れるだけで、料理の満足度が上がります。

3つの種類を、使い分ける

市販されているしょうゆには、いくつかの種類があります。

  • 濃口しょうゆ:一番ポピュラーで味のバランスが良い。炒め物や煮物に最適
  • 薄口しょうゆ:色が淡く、素材の色を活かしたい煮物に
  • たまりしょうゆ:濃厚な風味が特徴。刺身や味付けのアクセントに

調理のコツとしては、しょうゆは煮込みの最後か、火を止める直前に加えるのがおすすめ。風味が飛びにくく、素材の旨みが引き立ちます。

保存性を高める働き

しょうゆには塩分や有機酸が含まれており、微生物の増殖を抑える働きがあります。これにより昔から保存食の味付けに使われ、食品の劣化を防ぐ役割を果たしてきました。

40代からは健康面も意識したいところ。減塩タイプや天然醸造のしょうゆを選ぶことで、体にやさしく味わい豊かな食卓が作れます。

選ぶときの目安は、原材料が「大豆・小麦・食塩」とシンプルなもの。 素材だけで作られたしょうゆは口あたりがやわらかく、料理全体の味も穏やかになります。

そ・みそ ― 発酵が育む、整える力

どこか懐かしく、ほっとする香りを持つみそ。

それは、味をつけるためだけではなく、体を温め、心を落ち着ける”発酵の知恵”でもあります。

塩気を足すのではなく、旨味で満たす

みそは、料理に深い旨味とまろやかさを与える調味料です。

大豆と麹、塩を発酵させて作られることで、アミノ酸や有機酸が生まれ、それが「コク」「風味」「旨味」として料理を豊かにしてくれます。

たとえば、炒め物に少し加えるだけで、味が”落ち着く”感覚があります。味の輪郭が整い、素材同士がやさしくつながるのです。

塩気を足すのではなく、旨味で”満たす” ― これが、40代の食卓に心地よいみその魅力です。

発酵による、栄養の変化

みその一番の特徴は、「発酵」の力。

発酵の過程で、大豆のたんぱく質が分解され、体に吸収されやすいアミノ酸になります。また、ビタミンB群や酵母、乳酸菌などが自然に生まれ、腸内環境を整える助けにもなるとされています。

40代になると、代謝の変化やホルモンバランスの揺らぎを感じやすくなります。そんなとき、発酵食品であるみそは、内側から体をやさしく支えてくれる存在です。

また、大豆由来のイソフラボンには、ホルモンバランスを穏やかに整える働きがあるとも言われています。

保存性と、みそ漬けの知恵

みそは、発酵と塩分の力で保存性に優れた調味料です。冷蔵庫で長期間保存でき、時間が経つほど風味が深まります。

魚や肉をみそに漬け込む「みそ漬け」は、水分がほどよく抜け、旨味が凝縮されるうえに、焼くと香ばしい香りが広がります。

暮らしに活かす、3つの使い方

① 一杯のみそ汁で、体をやさしく温める
スープジャーに入れてお弁当に。出汁があれば、乾燥わかめやネギがあれば十分。“温める”ことが、その日を整える第一歩になります。

② 野菜の”みそマリネ”で腸を整える
蒸し野菜やグリル野菜に、みそ+オリーブオイル+はちみつを混ぜたソースを絡めるだけ。ほんのり甘く、満足感のある副菜になります。

③ “みそだれ”で減塩しながらコクを出す
しょうゆの代わりに、みそ+みりん+少量の酢を合わせると、塩分控えめでもしっかりとした味に。40代の健康管理にもおすすめの調味バランスです。

みその選び方

私が使っているのは、米みそと麦みその旨味が調和した有機の合わせみそ

国産の有機大豆・有機米・有機大麦を使用し、長期間じっくり自然熟成されたものを選んでいます。味噌汁はもちろん、豚汁や鍋、肉のみそ漬けにもぴったりです。

みその大切な菌を活かすなら、加熱しすぎないこと。 お味噌汁を作るときは、沸騰後に火を止めてから味噌を溶くと、風味も生きた菌もより多く残せます。

40代の今こそ、塩気ではなく旨味で整える。

まとめ ― 調味料を知ることは、暮らしを整えること

5つの調味料をめぐってきて、共通していたことがあります。

どれも、味をつけるためだけの存在ではなかった。

砂糖は食材をやわらかくし(さ)、塩は旨みを引き出し下処理を助け(し)、酢は味を整え保存性を高め(す)、しょうゆは香りと色を添え(せ)、みそは発酵の力で満たしてくれる(そ)。

そして、「さしすせそ」の順番にも、ちゃんと理由がありました。

昔の人が経験の中から見つけ出した知恵が、今も私たちの台所で生きている ― そう思うと、いつもの料理が少しだけ特別に感じられます。

40代からは、調味料を「使う」のではなく「活かす」。

ほうれん草にしょうゆをひとさじ。白菜に塩をひとつまみ。煮物に砂糖をひと匙。仕上げに酢を数滴。火を止めてからみそを溶く ―。

そんな小さな知恵の積み重ねが、毎日の食卓を、そして暮らしそのものを静かに整えてくれます。

調味料の使い方を見直すことは、毎日の暮らしの質を高める第一歩。

今日の一品に、ひとつだけ試してみてください。

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