春の野菜で整える40代のキッチンセルフケア④

③【食・オーガニック・健康食】

第4回:アスパラガスで「気」を補う。初夏の体に活力を取り戻す薬膳習慣

春から初夏へと空気が変わるこの時期、なんとなく体がだるい、疲れが抜けにくい、気力が続かない——そんな感覚はありませんか。

ゴールデンウィークが終わった後、「五月病」という言葉があるように、季節の変わり目はエネルギーが落ちやすい時期でもあります。華やかな春の陽気から初夏の暑さへと移行するこの時期、体は新しい季節への適応を静かに続けています。

今回ご紹介するのは、まさにこの時期の体に寄り添う食材——アスパラガスです。

薬膳で見る「アスパラガス」という食材

薬膳では、食材をその「味・性質・働き」で捉えます。

アスパラガスの味は、苦味と甘味。性質はやや涼性で、体の余分な熱をやわらげながら、同時に体のエネルギー(気)を補う働きがあるとされています。

主な薬膳的な働きは次の通りです。

気を補い、疲労を回復する アスパラガスには、体のエネルギー源となる気を補う働きがあるとされています。「なんとなくだるい」「気力が続かない」という初夏の不調にやさしく働きかけてくれます。アスパラギン酸という成分が豊富に含まれており、疲労回復をサポートするとして知られています。

利尿・解毒のサポート 余分な水分や老廃物を体の外へ促す働きも期待されています。春から初夏にかけて溜まりやすい「湿」を取り除き、体の内側をすっきり整えてくれるイメージです。

体の熱をやわらげる 初夏の暑さで体に余分な熱が溜まりやすいとき、アスパラガスのやや涼性の性質が体をやさしく冷ましてくれます。ただし冷やしすぎないため、胃腸が弱い方にも比較的取り入れやすい食材です。

「気が足りない」とはどういう状態か

薬膳でよく出てくる「気虚(ききょ)」という言葉。初夏の疲れやすい体には、特にこの状態が起きやすいといわれています。

「気が足りない」とは、体を動かすエネルギー(気)が不足した状態のことです。電池の残量が少なくなった状態、と言うとイメージしやすいかもしれません。

気虚のサイン、こんな感覚はありませんか?

  • 朝起きても疲れが残っている感じがする
  • 少し動いただけで疲れやすい
  • やる気が出ない、なんとなく億劫
  • 食欲にムラがある
  • 風邪を引きやすくなった気がする

これらは、季節の変わり目や春から初夏への移行期に特に感じやすいものです。「年齢のせいかな」と思いがちですが、気のエネルギーが一時的に不足しているサインでもあります。気虚は、適切な食事と休養で少しずつ回復させることができます。

初夏の体とアスパラガスがつながる理由

前回までの記事でもお伝えしてきたように、薬膳では春は「肝(かん)」の季節、初夏からは「心(しん)」の季節へと移行していきます。

春の間、気と血を動かし続けてきた体は、初夏に向かって少しずつエネルギーを補充する必要があります。「動き続けてきた春」から「夏の活力に備える時期」へ——この転換点に、アスパラガスの「気を補う・疲れをとる」働きはとても合っています。

初夏の不調チェック

  • ゴールデンウィーク明けからなんとなく調子が出ない
  • 体がだるく、疲れが抜けにくい
  • 朝の目覚めがすっきりしない
  • 暑さに体がついていかない感じがする

こうした不調に心当たりのある方は、「気虚」のサインかもしれません。アスパラガスの「気を補い、疲労を回復する」働きは、この初夏の体のケアにぴったり重なります。旬のアスパラガスを食卓に一品加えるだけ——それが、初夏のキッチンセルフケアの自然な一歩になります。

今日のレシピ:アスパラガスと卵の炒め物

気を補うアスパラガスと、薬膳で「気血を補う」食材とされる卵の組み合わせは、初夏の疲れた体をやさしく整えてくれる一品です。シンプルな味付けで、10分もあれば作れます。

【材料(2人分)】

食材分量
アスパラガス6~8本
2個
ごま油大さじ1
少々
醤油小さじ1
おろし生姜少々(お好みで)

【作り方】

  1. アスパラガスは根元のかたい部分を折り取り、斜め薄切りにする。穂先は半分に切る。
  2. 卵は溶きほぐし、塩少々を加えておく。
  3. フライパンにごま油を熱し、アスパラガスを中火で1~2分炒める。
  4. 溶き卵を加えてざっくりと混ぜながら炒め、半熟になったら醤油を回しかけて完成。

ひとこと薬膳メモ 卵は薬膳では「気と血を同時に補う」とされる優れた食材です。アスパラガスとの組み合わせで、初夏の体にダブルでエネルギーを補充できる一品になります。おろし生姜を少し加えると、胃腸を温めて消化を助ける効果もプラスされます。

旬のアスパラガスを、産地から届けてもらう

アスパラガスは、採れたての鮮度がとくに味に影響する野菜です。スーパーで見かけるものよりも、産地から直送された旬のものは甘みと香りが格段に違います。

「坂ノ途中」は、農薬・化学肥料不使用または削減に取り組む生産者から、旬の野菜を届けてくれる宅配サービスです。季節ごとに届く旬の野菜と出会いながら、「今の体に必要なものを自然に選べる」——そんな食卓の変化を感じてみてください。

気になる方はこちらからチェックしてみてください。

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今日のまとめ

  • アスパラガスの「苦味と甘味」は、気を補い疲労を回復する初夏の代表的な薬膳食材
  • 「気が足りない(気虚)」状態はだるさ・疲れやすさ・気力低下として現れやすく、初夏に特に起きやすい
  • アスパラガスは利尿・解毒のサポートと体の余分な熱をやわらげる働きも持つ
  • 卵との組み合わせで「気と血を同時に補う」初夏のキッチンセルフケア一品が完成する
  • 旬の食材を意識するだけで、体の整えが自然に始まる

旬のアスパラガスを一皿手にとって、キッチンに立つ10分間。

その時間は、誰かのためではなく、今日の自分をいたわるための時間です。

炒め物を作りながら、ごま油の香りとアスパラガスの鮮やかな緑を感じるだけで、体の内側から少し力が戻ってくる気がしませんか。

菜の花・たけのこ・アスパラガスと、春から初夏の旬の野菜を一品ずつ取り入れながら積み重ねてきた食卓の変化を、ぜひ感じてみてください。

旬のものを食べる。それだけで、季節の変わり目の自分をちゃんといたわれている。

そんな小さな積み重ねが、これからの暮らしをしなやかに、そして心地よく整えてくれるはずです。

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▷ 第2回:菜の花で「肝」を整える。春の苦みが40代の体を目覚めさせる理由
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