第7回:ゴーヤで「夏の熱」を冷ます。本格的な暑さに負けない体を整える薬膳習慣
6月下旬から7月に入ると、梅雨の合間に夏の強い日差しが差し込むようになります。
「急に暑くなって体がついていかない」「食欲が落ちてきた」「なんだか疲れやすい」——そんな感覚が出てきていませんか。
前回はさやいんげんで「気を補い、湿を出す」ことをお伝えしました。今回ご紹介するのは、いよいよ本格化する夏の暑さに立ち向かう、頼もしい夏野菜——ゴーヤ(苦瓜)です。
独特の苦味で好き嫌いが分かれるゴーヤですが、薬膳の視点から見ると、夏の40代の体にこれ以上ないほど合った働きを持っています。「夏バテ予防の代表選手」と呼ばれる理由を、一緒に見ていきましょう。
薬膳で見る「ゴーヤ」という食材
薬膳では、食材をその「味・性質・働き」で捉えます。
ゴーヤの味は、苦味。性質は「寒性」——体の熱をしっかり冷ます性質を持っています。まさに、暑い夏に体の熱を取り除くためにある食材です。
主な薬膳的な働きは次の通りです。
体にこもった熱を冷ます
ゴーヤは体の熱を取り除く代表的な夏野菜です。暑さによる体のほてり、のぼせ、口やのどの渇きをやわらげてくれるとされています。夏日が続いて体に熱がたまりがちなときに、やさしく整えてくれる頼もしい存在です。
夏バテ・暑さによる疲れをやわらげる
ゴーヤにはビタミンCが豊富に含まれており、その量はトマトの数倍とも言われます。しかも熱に強く壊れにくいため、加熱調理でもしっかり摂れるのが特徴です。暑さで消耗しがちな夏の体を、内側から支えてくれます。
体の余分な熱毒を取り除く
ゴーヤには体内の余分な熱や毒を取り除く働きもあるとされ、夏に出やすい肌のトラブルやほてりにも寄り添ってくれます。
気持ちの高ぶりを鎮める
薬膳では、ゴーヤの苦味には高ぶった気持ちを鎮める働きもあるとされています。暑さでイライラしやすい夏の心を、そっと落ち着かせてくれます。
夏の「熱」が体に溜まるとどうなるか
薬膳では、夏の不調の主な原因として「暑邪(しょじゃ)」——体にこもる過剰な熱——を重視します。
本格的な夏になると、外の暑さによって体にも熱がこもりやすくなります。この熱が適切に発散されないと、さまざまな不調として表れてきます。
熱が体に溜まると…
- 体がほてる、のぼせる
- のどが渇く、口の中が乾く
- イライラしやすく、落ち着かない
- 食欲が落ちる、夏バテする
- 寝苦しくて、眠りが浅くなる
第5回でお伝えしたトマトも「熱を冷ます」食材でしたが、ゴーヤはさらに「寒性」の強い、しっかりと熱を冷ます食材です。本格的な暑さが続くこの時期には、ゴーヤのような清熱(せいねつ)の力を持つ食材が、体を守ってくれます。
40代の体とゴーヤがつながる理由
40代になると、ホルモンバランスの変化で自律神経が揺れやすく、体温調節も以前より不安定になりがちです。「暑さに体がついていかない」「夏の疲れが抜けにくい」と感じやすくなるのは、そのためです。
ゴーヤの「熱を冷ます・夏の疲れをやわらげる」という働きは、まさにこの時期の40代の体が求めているものです。
ただし、ゴーヤは寒性が強いため、冷えが気になる方や胃腸が弱っている方は、食べすぎに注意が必要です。薬膳では、ゴーヤを豆腐・豚肉・卵といった「体を潤し、気を補う」食材と組み合わせることで、苦味がやわらぐだけでなく、冷やしすぎを防げるとされています。
トマト、さやいんげん、そしてゴーヤへ——季節が本格的な夏へと向かうなかで、その時期に必要な食材を選んでいく。それが、薬膳の知恵を暮らしに取り入れるということです。
夏の不調チェック
次のような感覚が続いている方は、体に「熱」がこもっているサインかもしれません。
- 体がほてる、顔が赤くなりやすい
- のどが渇く、冷たいものばかり欲しくなる
- イライラしやすく、気持ちが落ち着かない
- 食欲が落ちて、夏バテ気味
- 寝苦しくて、ぐっすり眠れない
こうした不調に心当たりのある方には、ゴーヤの「熱を冷ます」働きがやさしく寄り添ってくれます。
今日のレシピ:ゴーヤと豆腐・豚肉のさっぱり炒め
熱を冷ますゴーヤと、薬膳で「体を潤し、気を補う」とされる豆腐・豚肉を組み合わせた、夏の定番・ゴーヤチャンプルー風の一品です。苦味がやわらぎ、夏バテ予防にぴったりです。
【材料(2人分)】
| 食材 | 分量 |
| ゴーヤ | 1/2本 |
| 木綿豆腐 | 1/2丁 |
| 豚こま肉 | 100g |
| 卵 | 1個 |
| ごま油 | 大さじ1 |
| 醤油 | 小さじ2 |
| 塩・こしょう | 少々 |
【作り方】
- ゴーヤは縦半分にして種とわたを取り、薄切りにする。塩少々(分量外)をふって軽くもみ、さっと下茹でして苦味をやわらげる。
- 豆腐は水切りして食べやすい大きさにちぎる。豚こま肉は食べやすく切る。
- フライパンにごま油を熱し、豚肉を炒める。火が通ったら豆腐を加え、焼き色をつける。
- ゴーヤを加えて炒め、溶き卵を回し入れる。醤油・塩こしょうで味を整えたら完成。
ひとこと薬膳メモ
豆腐・豚肉・卵はいずれも「体を潤す」作用があり、ゴーヤの苦味と寒性をやわらげてくれます。暑さで乾いた体に潤いを与えながら、熱を冷ます——夏の体に理想的な組み合わせです。下茹でや塩もみでゴーヤの苦味を調整すれば、苦いものが得意でない方も食べやすくなります。
旬の夏野菜を、安心できる宅配で届けてもらう
夏野菜は、太陽をたっぷり浴びた旬のものが、味も栄養も格別です。できれば、安心できる育て方をされたものを選びたいところです。
「コープ自然派」は、食の安心・安全を第一に考える生協です。取り扱う農産物の約65%が有機・無農薬で、農薬にできるだけ頼らない生産者を応援しながら、旬の食材を届けています。産直による顔の見える関係づくりを大切にしているので、「どう育てられたか」がわかる安心感があります。
国産野菜を使い、食品添加物に頼らない時短ミールキットも充実しているので、「暑くて料理が億劫」という夏の日にも、無理なく食の質を保てます。スマホから注文できるので、忙しい40代の暮らしの味方になってくれます。
気になる方はこちらからチェックしてみてください。
今日のまとめ
- ゴーヤは薬膳では「寒性・苦味」。体にこもった熱を冷まし、夏バテや暑さの不調を整える夏の代表食材
- 夏の不調の多くは「暑邪」——体にこもる過剰な熱——が原因
- ゴーヤのビタミンCは熱に強く、加熱調理でもしっかり摂れる
- 寒性が強いため、豆腐・豚肉・卵など「潤し補う」食材と合わせると苦味と冷やしすぎを防げる
- 冷えが気になる方・胃腸が弱い方は食べすぎに注意
- 旬の夏野菜を毎日の食卓に取り入れることが、夏のキッチンセルフケアの基本
旬のゴーヤを一本手にとって、キッチンに立つ時間。
その時間は、誰かのためではなく、本格的な夏を元気に過ごすために、今日の自分をいたわる時間です。
苦味のあるゴーヤを下ごしらえして、豆腐や豚肉と炒めるとき、「夏の暑さに負けない体を、自分で整えている」という小さな手応えが広がります。
菜の花・たけのこ・アスパラガス・トマト・さやいんげん——そして夏のゴーヤへと、季節の野菜を一品ずつ取り入れながら積み重ねてきた食卓の変化を、ぜひ感じてみてください。
旬のものを食べる。それだけで、厳しい暑さの中でも、体の内側からすっと涼やかさが戻ってくる気がします。
そんな小さな積み重ねが、これからの夏を、しなやかに、そして心地よく過ごす力になってくれるはずです。
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